鹿児島鍼灸療院での治療例、臨床編
1、花粉症
耳鼻科の疾患の治療で、近年多くの患者さんが悩まされている
疾患がアレルギー性鼻炎による花粉症です。
アレルギー性鼻炎の3大症状は
くしゃみ、鼻水、鼻づまりである、
季節に関係のない鼻炎は通年性アレルギー性鼻炎で、
花粉が原因で起こる鼻炎は季節性鼻炎と言うそうです。
アレルギー反応で起こる病気にはアレルギー性鼻炎の他に、
気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー牲結膜炎などがあります
これらの病気は同時に起こることもあります。
今回は春先の花粉が飛び出す季節になると、
カゼの症状と間違いやすい花粉症について。
ここ数年マスコミで花粉症の原因は
スギや、ヒノキなどの色々な花粉が原因であると報じられています。
しかし、日本の地方に行くと、野山では木や草が沢山有りますが、
花粉症の患者さんは、地方よりも、都会に住む患者さんが多いのはなぜでしょうか、
地方が花粉は沢山飛んでいるはずですが。
東洋医学的に考えますと、カゼをひく最初の原因は
風邪(ふうじゃ)が原因と考えられます。風邪とは、
風が自然界で吹くということです、風が体にあたると、
さむけ、次に発熱というように一連のカゼ症状が出てきます。
一般的にこのカゼ症状で病院に行き薬をもらって飲むのが普通です、
これでカゼが治れば良いのですが、治らないと
薬の量が増えて胃腸を悪くします。
次に考えられるのは、
もともと胃腸の働きが悪い体質の方がいます、
薬の飲み過ぎ、暴飲暴食、冷たい物の取り過ぎ、
アイスクリーム、ビール、ジュース、果物など
現在では冬場に、こたつに入りながら取りますので、胃腸に負担がかかり過ぎて
胃腸の中が消化不良を起こし、胃に余分な水分が溜まるようになると
鼻水が出るようになります。
体の中の余分な水は小便で出ますが、
汗として全身、特に上半身からも蒸発もします。
しかし、体の外へ水分を出すだけの体力がないと
胃に溜まった余分な水分は鼻水として出て来るのです。
また、鼻づまり、目のかゆみなどは
カゼ症状が治らないための余分な熱が
体に停滞するので起こります。
要するに花粉症の原因は
カゼ症状をこじらしたり、現在の環境の変化により
胃腸の働きが弱くなったために起こると考えられるのです。
ですから、身体をあまり動かさない事務仕事の方や、
暖房のきいた部屋で仕事をする方に多いのです。
老人の方もあまり動かなくて、お茶などを飲み過ぎるので
花粉症などの鼻炎症状の方が多いと思われます。
胃腸の働きを良くすることが花粉症の治療になります。
それでは、花粉症の治療
【症例1】
患者50歳、事務仕事
数年前から春先になると鼻炎症状が出て来る、
今年もカゼをひいて薬を飲んでいたが、咳だけは止まったのだが、
いつまでも鼻水、鼻づまり、くしゃみ、などの鼻炎症状が取れない、
薬も飲んでいるが症状も変わらず、胃腸の調子も悪いので来院した。
◆、治療、
体格はやや小太りで全体に水分が多い感じ、
食欲は、食べたり、食べなかったりのむらがある。
脈はやや浮きぎみ、
まず、手足のツボ、脾経、心包経のツボを補う。次に胃経、大腸経を軽く瀉法する。
これで、脈が少し落ち着く、
後はお腹に鍼と知熱灸で処置する。
その後、背部の胃腸のツボを処置して
肩、首の処置によりカゼ治療をして終わる。
2回目、2日おいて来院。
鼻づまり、くしゃみは大分良い
治療は同じ。
3回から1週間後に来院、。
くしゃみ、鼻づまり、は無くなる。
鼻水は朝方少し出る、胃腸の感じは良くなる。
その後週に1回2か月続ける、症状無くなる、
その後月に1,2回続けて来院している。
翌年の春先、花粉症状は出ていない。
花粉症状などの鼻炎には、治療により胃腸の体調を
整えることで体質が改善して症状が改善される
住所、鹿児島市和田2丁目2番11-1
099-267-8686
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